チャップリンとインターネット社会
チャップリンとインターネット社会
山高帽にチョビ髭、ヨレヨレの三つ揃いに身を包み
クルッと曲がったステッキを持ちボロボロのドタ靴でヨチヨチ歩く…
この、放浪紳士の喜劇映画を知らない人はまずいないことでしょう。
チャールズ・スペンサー・チャップリン。
通称チャーリー・チャップリンは1889年 明治22年 4月16日。
イギリスはビクトリア朝の末期。産業革命も一通り落ちつきましたが
代わりに貧富の差が激しくなっておりましたロンドンに生を受けました。
有名な俳優の両親のもとに生まれ幼少期は裕福な生活をしていましたが
父親が酒に身を持ち崩し両親が離婚したことなどにより
母親と腹違いの兄との3人の貧困生活を経験します。
そして12才の時にチャンスをつかみ売れっ子俳優となり
アメリカに進出。
24才にしてハリウッド映画界にデビューしました。
主演2作目であの放浪紳士のスタイルを確立したチャップリンは
主演・監督・脚本・作曲までをこなす天才ぶりをいかんなく発揮し
デビュー5年目には世界の喜劇王の地位を確立しました。
そして、自らユナイテッド・アーティストを設立してからは
無声映画の最高傑作と言われる「街の灯」などを世に送り出しました。
そして、無声映画からトーキー映画に移る時期に「モダンタイムズ」や
「独裁者」といった作品を通して、現代文明への警鐘をならします。
1940年公開の「独裁者」の最後で、チャップリン演じるヒンケルという
独裁者(ヒトラーを揶揄した人物)とひょんなことから入れ替わって
しまった善良なユダヤ人の床屋が、兵士たちの前で行う演説の中に
次の様な一節があります。
~ ~ ~ ~ しかし私たちはその生き方を失ってしまった。
貪欲さが人間の魂を汚し,世界を憎しみで囲い込み,
私たちをグースステップ式行進*で歩かせて悲惨な殺戮状態へと
追い込んだ。
私たちは速さを発達させたが,自らを閉じ込めてしまった。
豊かさを与えてくれる機械は私たちを欲望の中に置き去りにしている。
私たちの知識は私たちを冷笑的にさせ、私たちの賢さは私たちを無常で
不親切にさせた。私たちはあまりにもものを考えすぎるようになり
ものを感じなくなっている。 ~ ~ ~ ~ ~ ~
*グースステップ式行進:第二次世界大戦中のドイツ兵の行進に見られた,膝を曲げず脚を高く上げる行進の仕方
「速さを発達させたが,自らを閉じ込めてしまった」 ・ ・ ・ ・
まさにインターネット社会におけるフィルター・バブルの出現を予見
していたかの様な言葉とも取れますね。
そしてチャップリンは、現在社会に警鐘を鳴らすだけではなく
どの様にこれらの課題を克服してゆくのか?についても大切な
ヒントを示しています。
どんなヒントでしょうか??
mentalfitあまがさきではチャップリンの演説について
4月23日(火)午後のプログラムと
翌日4月24日(水)午前のプログラムで
それぞれ形を変えて取り上げます。
チャップリンの生涯に関心のある方は4月24日午前のプログラム、
現代社会の課題との関連に興味のある方は4月23日午後のプログラムが
おススメです。
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