コラム

キャリアについて

キャリアという言葉から

あなたのキャリアについて、じっくりと考えてみたことはありますか?また、「キャリア」という言葉を聞いたとき、どのようなことを連想されるでしょうか。

「キャリアウーマン」「キャリア官僚」「キャリアアップ」「セカンドキャリア」。企業で働く方なら「キャリアパス*1」を思い浮かべた方もあるでしょう。

数年前に子どもをもったこともあり、私は「キャリア教育*2」という言葉を見聞きすることが増えました。自分自身のキャリアについてはもちろんのこと、子どもたちがこれから歩むキャリアについて思いをはせることも少なくありません。

キャリアの意味合い

2010年に受講したキャリアカウンセラー(現在のキャリアコンサルタント)養成講座で、「キャリアとは、どういうことを表していると思いますか?」と講師から初めて問われたあの日を懐かしく感じます。

その問いかけは9年経った今でも変わることはありません。私は、キャリアコンサルタントとして、さまざまな場面で「キャリアとは何ぞや?」を自問自答します。なぜなら、キャリアの意味合いは、一人ひとりのモノの見方・考え方によっていかようにも取れるからです。

キャリアを職業経験と捉える人もあれば、キャリアを人生と捉える人もあります。キャリアとは複数の役割を担いながら生きることだという方もあれば、キャリアとは人生に与えられた時間の使い方だという方もあります。

キャリアを分類したときには、外的キャリア(職業名、役職名、年収など)や内的キャリア(満足度、やりがい、いきがい)という言葉が使われることもありますし、教育・家族・職業という切り口でキャリアを語られることもあります。

キャリアを考えるときに必要なのは 固定的・一辺倒・計画的な考え方ではなく、柔軟で幅広い思考が求められている、それが容易に想像できるでしょう。

自分にとってのキャリアとは

改めて、キャリアとは何か。確かにその言葉の定義をあらかじめ明確にしておくことは大切なことだと思います。ですが、自分事に置き換えなければ意味はありません。インターネットに書かれたキャリアの解説ではなく、自分にとってのキャリアとは何かを考えようとする姿勢こそが、現代を生きる私たちに求められていること。

キャリアとは、まさに 個人の生き様 だと感じているのは、私だけでしょうか。

*1 企業内でのキャリアアップの道筋。どのような経験や知識があれば、どの職位に就けるのかなどを明確にしたもの。業種・職種だけではなく、企業の方針によって違いがあるため、自社のキャリアパスを確認されるのが良いとされている。

*2 一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育:文部科学省WEBサイトhttp://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo10/shiryo/attach/1300202.htmより引用