復職までには、どれぐらいお金がかかるのか?生活とその後の人生設計➀うつの治療費っていくら?
お金のことってなかなか聞けない、誰に聞いたら良いのか・・・という悩みを持っている方は、多いのではないでしょうか?
病気である、結婚して家族がいる等とは関係なく、「給料が入った~」、「ほしいけど、そんなお金がない~」等お金について考えたことはあると思います。
ただ、家計簿や1月の生活費、今後の生活に必要なお金の詳細な額等を把握している人は、意外と少ないです。人生の3大苦といえば、「人間関係」、「健康」、「お金」と言われています。これらの3大苦に対して、対策を行っておけば過度に心配することや不安に感じることは少なくなります。
うつ病等で、治療しているまたは休職している等は、上記の「健康」や「お金」に対しての課題に直面することになってしまいます。否が応でもなく、考えさせられたり、どうにかしようと行動することが多いです。特に、「どれぐらいで復職できるのか?」「いつまで、薬を飲まないといけないのか?」等は考えたり、「生活は大丈夫か?」「貯金でやっていけるのか?」などが心配になって考えてしまうよ内容でしょうか。
soldiが夫婦の家計管理の調査によると、管理が上手く行っている夫婦は、「収入と支出の両方を把握している」が63%に対し、上手く行っていない夫婦は30.5%が「収入と支出の両方を把握している」と答えていました。(引用URL;https://www.a-tm.co.jp/news/26171/)
つまり、どれぐらい入ってくるのかという収入だけでなく、どれぐらい払っていくのかの両方を把握することがお金の管理を上手くしていくポイントと言えます。今回は、休職した人が、復職するまでに必要になってくるであろうお金を計算してみましたので、心配な方は参考にしてみてください。あくまでも参考程度になりますので、条件や詳細などは、ご自身で確かめてみてください。
精神科の診察代はどれぐらいかかる?
調べた結果は、以下の表にまとめてみました。
診察料 | 薬代 | 医療費控除 | |
3割負担 | およそ3,000円 | およそ9,000円~ | 年間10万円超えで適用 |
1割負担 | およそ1,000円 | およそ3,000円~ | 自立支援適用時は要確認 |
それでは具体的に診察代を考えていきたいと思います。設定は自己負担が3割で、2週間に1回通院と服薬を想定してみます。※金額は人によって異なります。
➀1月の診察代 : 3,000円×2回=6,000円
➁1月の服薬代 : 9,000円×2回=18,000円
➂1月の治療代(➀+➁) : 24,000円
1月でおよそ24,000円の治療代が必要になってきます。
それでは、次に1年間で実際どの程度必要か計算してみます。
1年間の治療代 : 24,000円×12ヶ月=288,000円
ここで、医療費控除を行って、精算してみます。
返済額 : 288,000円ー100,000円(医療費控除額)=188,000円
上記となり、医療費控除額の100,000円を超えた金額の「188,000円」が返納されます。
実際は、年間で医療費の自己負担額は100,000円(8,333円/月)となります。
計算式を色々と書きましたが、最終的には負担額が抑えられるようになっています。ただし、年間での考え方になりますので実質負担となります。実際に窓口で支払う際は、控除されていない金額になっていますので、ご注意ください。
次は、生活費を含めて、月額どれぐらいかかるのか見てみたいと思います。
1ヶ月はどれぐらいでやりくりできる?
調べてみると、およそ1ヶ月の平均生活費は、以下のようになっています。
※住居費が掲載されていないので、実際に計算される方は、ご自身の家賃を入れてみてください。
1ヶ月間の生活費内訳 | ||
食費 | 38,410円 | |
水道光熱費 | 11,358円 | |
生活用品費 | 5,687円 | |
被服費 | 4,606円 | |
保健医療費 | 7,625円 | |
交通費・通信費 | 18,819円 | |
娯楽費 | 17,082円 | |
その他(理美容費・交際費など) | 29,226円 |
合計132,813円となります。ここに家賃(50,000円と設定)を加えると182,813円がかかってくることになります。筆者自身の印象としては、結構かかるなぁと思っております。あくまでも平均なので、金額の前後はあると思いますが、最低でも130,000円は生活費に必要と考えるとよさそうです。
ここに、治療代8,333円を付け加えると、132,813円+8,333円=141,146円となります。
そのため、額面では169,125円が必要となってきます。(家賃、その他扶養、年齢等を考慮していないので、金額は変動しますことはご了承下さい)
まとめ
収入 | 支出 | |
141,146円 | 141,146円 | |
額面 | 生活費 | 治療代 |
169,125円 | 132,813円 | 8,333円 |
うつ等の精神疾患を患うとお金の問題は切っても切り離せない課題があります。お金が全てではないですが、お金がないと困ることは多々あります。
お金のことは、心配でありますが、なかなか調べることが難しいことがあります。正確な金額でなくても良いので、平均金額を知るだけでも今後の対策を考えやすくなったり、心配することが減った等良い面もあるのではないでしょうか?
精神科、心療内科になると、他の診療科と比べると単価は高めかもしれません。だからこそ、しっかりとお金のことも考えておく必要があると思います。
しかし、人はうつ状態やストレス状態であると、どうしても冷静に考えることが難しい時があります。考えられる状態や落ち着いた状態のときに一度、考えてもらえるのが良いでしょう。
参考までに、今回ご紹介した制度を記載しておきます。
・自立支援医療
・医療費控除
・高額療養費
国が用意している制度が存在していますので、出来る限りご利用されることをオススメいたします。社会保障制度ですので、皆さまがピンチの時に使える制度ですので、遠慮せずに利用されると良いのではないでしょうか?
次回は、うつになると民間の保険に加入できるのか、住宅ローンを組めるのかといった内容をお届けする予定です。