コラム

不安やストレスを感じやすい人は、○○○○が原因かも!! 今日からできる改善策をご紹介

みなさんは、日ごろどんなことに不安やストレスを感じていますか?

普通に生活をしていても、「どうしよう」と困る場面もありますし、「イラッとする」場面にも出くわすことがあります。

一方で、そのような場面に出くわしても、上手く対応している方もおられます。一体、この違いは、何なのかを解説していきます。

 

普段、筆者はうつ病や適応障害などで会社を休職あるいは、離職した人の支援をメインに行っています。

その中で、多くの方が同じようなことに悩み、不安を抱いています。例えば、以下の内容です。

  • 本当に仕事できるのか?
  • 自分にできる仕事があるのか?
  • 部署異動での復職をお願いしているが、本当に叶うのだろうか
  • 今の会社に復職したいのだろうか?
  • 職場の人に嫌われていないだろうか?
  • また、休職したらどうしよう

 

共通しているのは、答えは実際にしてみないと分からないものですが、「決めきれない」、「行動に移せない」ということです。

もう少し考察してみると「行動したくない」や「今のままが良い」といった変化に抗いたい気持ちがあるのかもしれません。

これは、メンタルヘルス不調になった方だけに起こるものではなく、誰にでも起こるものです。

 

  • やらないといけない業務があるのに、他の業務を行う
  • 事前に準備すると余裕があるのに、〆切1日前に急いで実施する
  • 何か行動した方が良いけど、みんなやってないからまだ大丈夫か・・

これらの行動特徴に近しいものです。

 

つまり、不安やストレスを抱えやすい人は、「先延ばし」をしやすい特徴があると言われています。

 

「先延ばし」のデメリット

 

デポール大学(アメリカ)の研究によると、成人の約5人に1人は慢性的な先延ばし癖があると認めているそうです。

 

「先延ばし」にすると、取りかかることを後回しにするので、一時的には、「楽」になっているイメージはありませんか?

 

しかし、「先延ばし」はかえってストレスを増大させるという研究結果があります。

 

「先延ばし」はストレスを増大させる

  • イライラする
  • モヤモヤする
  • 不安になる など

ストレスが溜まっている人は実は、「先延ばし」癖が原因になっているかもしれません。

 

他にも、「先延ばし」によるストレスを感じ続けることで、コルチゾールという抑制ホルモンが大量分泌し続け、心臓への負担が高まり、肝臓に脂肪をため込むなど、死亡リスクを高めることが分かってきています。

 

さらには、先延ばしをすることで、「わかっているけど、取り組めない自分」「避けている自分」を責めてしまい、自己嫌悪により精神的・肉体的にも疲労を招いていきます。

 

先延ばしをしても、頭の片隅に残っているので、思い出すことは多くなります。これは、ツァイガルニク効果と言われている現象で、「達成したことよりも達成できていないことの方が記憶や印象に残りやすい」と言われています。

 

そのため、悔しかった経験や達成できなかったことが後悔として残りやすくなります。これが良いことや楽しいことであれば、良いのですが、必ずしもそうではなく、特に、嫌なことや忘れたいことであれば、余計に悪循環に陥ってしまいます。

 

それでも、無意識のうちに、先延ばしをしてしまうのは、「メリット」があるからかもしれません。

 

「先延ばし」のメリット

 

  • 物事を先に進めるための刺激
  • 考えを寝かせておく方法

 

高校生を対象にした科学コンテストで入賞した特に頭のいい人を対象に行った調査によると、賢い人々は上記のような先延ばしのテクニックを活用し生産性を上げていることが明らかになりました。

 

やるべきことをわざとやらないでおき、物事を先に進めるための刺激としてほど良いレベルのストレスをかけるため、「考えを寝かせておき、十分にその問題を「消化」するために、あえて決断を下すまでに時間をかけるなどの目的があったようです。

 

さらに先延ばしている時間を用いて、ほかの用事をこなしているそうです。先延ばしした時間で課題以外のやらなくてはならない用事を行っていたようです。

 

先延ばしは、ただ悪いだけではなく、メリットを活用することで良くなっていくことが考えられます。

 

「先延ばし」の特徴

 

「先延ばし」をしがちな人の特徴は、主に以下の3つがあります。

  • 主観的な時間間隔
  • 真面目さ
  • セルフコンパッション

 

主観的な時間間隔

デポール大学の研究によると、時間管理が不得意だから「先延ばし」になるわけではなく、その人の性格や主観的な時間感覚と大きく関わっているそうなのです。

 

物事を先延ばしにする人には、2つのタイプがあります。

  • 決めるまで時間がかかる
  • 行動に移すまで時間がかかる

 

決めるまで時間がかかる人は、他人への依存心が強く、決断を下す時に人に頼りがちです。そのため、人の言いなりになりやすく、決めたことが上手く行かないと責任を他の人に転嫁したがります。

 

行動に移すまで時間がかかる人は、自己評価が低い人が多い傾向があります。自分で決めるところまではできるのですが、実際の行動が伴いません。

 

真面目さ

欠点がないように完璧さを求めたり、クオリティに固執しすぎて、提出が遅れたり、決断できないまま終わってしまう等があります。仕事では、期限に間に合わなかったり、様式や見た目にこだわりすぎたりしまう人もいます。

メンタリストDaigo(officialBlog)によると失敗したくないという感情が生まれて、挑戦することが出来なくなってしまうということが分かっているそうです。

 

セルフコンパッション

セルフコンパッションとは、「自分を大切にすること」や「自分を許すこと」という意味です。自分が悪いと考えてしまったり、上手く行かなくてダメだと考えてしまうことを「自分でできることはできた」、「とりあえず最後までやったよな」と自分を許す考え方のことです。

 

約10年ほど前から「セルフコンパッション」という概念が注目を浴びて、多くの研究結果が出てきています。

自分を許す能力が高い人の方が成功しやすく、実際に目標達成の能力も高いことや、学生では自分を許せる人ほど成績が良かったという結果もあります。

 

これらの特徴として、共通することは「自分の弱みや嫌な部分」を受け入れられていないことです。

 

現実として、嫌なことには向き合いたくないですが、結果として自分の弱みを受け入れている人の方が上手くいきやすく自分の人生をコントロールできていることがほとんどです。

 

先延ばし対策

 

先延ばしで困っている人は、特徴にあるように、「決断できない」「行動できない」ことで不安やストレスを抱えている方が多いのではないでしょうか?

 

そして、そんな自分を許すことができていないかもしれません。

 

「先延ばし」することがダメな行動ではなく、「先延ばし」を活用できていないことが困ることに繋がっているように思います。

 

上手く使いこなすためにも、対策をご紹介しますので、できそうなことから試してみましょう。

 

 

1. 先延ばしにしている自分を許そう

セルフコンパッションでも記載した通り、「自分を許すことができない」ことが、ストレスとなり、問題を先延ばしにすることに繋がっています。

「今日も一生懸命頑張った」、「自分が思っていた8割はできた」など、取り組みやすい自分への声かけから始めてみることがおススメです。

 

2. とにかく始めてみよう

考えすぎると、行動に移せないことがほとんどであるので、「ちょっとだけやってみるか!」とまずは取り組むことが効果的です。

「まずは5分だけ」と思って始めることです。「5分だけ作業したらやめよう」と思って始めると、案外5分以上続けていることが多いです。

とにかく、始める時が一番エネルギーが必要になります。

 

まとめ

知らず知らずのうちに、「後でやろう」と物事を先延ばしにしてしまっている人は、もしかしたら、自分に自信がなかったり、失敗してはいけないといった考え方が染みついているのかもしれません。

 

先延ばしを対策することができれば、不安に思うことやストレスの軽減を行うことに繋がっていきます。

 

自分に自信をつけていく、不安を減らしていきたいと思われている方は、自分の弱みと向き合うことは大変な作業かもしれませんが、自分の弱みも受け入れて対策をしてみてはいかがでしょうか?

 

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有資格者(臨床心理士/公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント)

 

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