コラム

環境の変化後、うつ状態を防ぐための方法とは

みなさま、お久しぶりです。

 

コラムの投稿がしばらく、止まっておりましたが「そろそろ書いた方がよいなぁ」と漠然と思いながら、今執筆しています。

 

関西の方では、コロナの緊急事態宣言が空けて、しばらく経ちましたが、街の印象はあまり変わっていない?感じがしています。

 

ただ一方で、コロナの影響は飲食店だけでなく、「人々のこころ」への影響が増えてきているようです。この様なことが調査で分かったようです。

 

引用元のURLはこちら ⇒ https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210619-OYT1T50169/

 

この記事の要点をまとめると、日本でのうつ病またはうつ状態の人の割合がコロナ前に比較して、2倍になっている、ということです。

 

コロナ後で「うつ」は2倍に

 

うつ病・うつ状態の方は日本では、2013年に7.9%だったものが、2020年に17.3%と2.1倍になっています。これが、アメリカでは3.6倍に、イギリスでも1.97倍になっています。

 

ただ、単純に「コロナの影響」ではなく、コロナにより生活様式の変化を余儀なくされていることが要因の一つとして考えられます。

 

つまり、ストレスが溜まりやすい状況になっているということです。(2020年3月の花王生活者研究センターの調べでも、「普段よりストレスがたまっている人」は55%と半数以上とのこと)

 

ストレスが溜まりやすい状態に長い時間いると、最初は抵抗しようと様々なことを行います。しかし、状況が良くならないと人は、やる気を失ったり、変化する事を嫌ったりと変化を嫌いやすくなります。

 

こういう状態やこんな気持ちがさらに長く続くとなると、うつ状態やうつ病等で仕事や日常生活に支障をきたすようになってきます(急に涙が出たり、激しい肩こりや身体のだるさ、イライラのしやすさ等)。

 

環境の変化をきっかけに、状態がず~っと悪くなることへ発展することがあります。人は環境や状況の影響を受けやすい生き物です。意思の力だけでは、改善することや抵抗し続けることにはやはり限界があります。

 

うつ病やうつ状態を防ぐためには、ストレス状態を改善する必要があります。

 

 

ストレス状態を改善する方法

 

「ストレスを状態を改善する」といってみても、実際に何から行えば良いのかと思ったことはないでしょうか?

 

今回は、ストレス状態を防ぐ方法を状態別に応じてお伝えしていきますので、参考にしてみてください。

 

ストレス状態やや少なめ 「最近イライラするかな」という方へ

まずは、リラクゼーションを実施してみましょう。

 

この段階で必要なことは、以下のような気持ちに気づいて、切り替えてあげることが必要です。

  • イライラしている
  • 悲しい
  • 疲れが残りやすくなった etc

 

リラクゼーションの方法は、ただやれば良いだけではなく、やった前後で気持ちが変化したのかを確かめることが重要です。

「気持が落ち着いた」「身体がスッキリした」等の感覚を感じとれるかがポイントです。これらの感覚が感じにくい場合は、時間数が少なかったり、やり方が間違っている可能性があります。

 

リラクゼーションの方法は様々ありますが、うつ状態等の人でも効果を感じてもらっているのが以下になっています。

  • ヨガ
  • 笑うこと
  • ストレッチ
  • 音楽を聴く

 

まずは、「落ち着いている」「心地よい」等の気持ちを実感できるものを体験してみてください。

 

ストレス状態そろそろヤバめ 「仕事(学校)での活動がしんどくなってきた」という方へ

 

上記のリラクゼーションを試してみても、なかなかしっくりこないという方は、この状態かもしれません。しっかりと、自分の状態やしんどさなどを考えてみる必要があります。

 

そのためには、ストレスマネジメントという考え方があり、以下のような流れで実施します。

  • 自分のストレス状態に気づく
  • 自分のストレス反応を知る(不安、イライラ、頭痛など)
  • ストレス反応を減らす行動を見つけて試す

 

ストレス状態を知るためには、こちらのサイトにある用紙で確かめることができます。

現在のストレス状態を確かめる ⇒ https://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/dl/tp0630-1a.pdf

 

現在のストレス反応を知るためには、ストレスチェック等で実施されている職業性ストレス簡易調査票で確かめる、あるいは、ネットで「ストレスチェック」と検索すると、簡単にできるセルフチェックが見つかります。現状のチェックとして、試してみても良いかもしれません。

 

企業等でストレスチェックを実施していない方は、こちらのサイトで実施することができます。

ストレスチェック ⇒ https://kokoro.mhlw.go.jp/check/

企業でストレスチェックの導入をお考えの方 ⇒ https://npo-cocolab.jp/

 

 

ストレス状態もう限界 「仕事(学業)に集中できない、朝起きれなくなった」という方へ

この状態に陥っている方は、すごく辛い状況でご自身の力だけで良くしていくのには、時間がかかりそうです。

 

上記でもお伝えしましたが、ご自身の意識だけで変化をさせることには限界があります。そのため、他の人の力や環境を変えることがこの状態では必要です。

 

まずは、誰かに相談してみることが必要です。それは、友人、家族、職場など誰でも構いません。

 

1人で無理せず、メンタルクリニックや心理士(臨床心理士あるいは公認心理師)などのこころの専門家に相談してみることをオススメいたします。

 

  • 仕事を休む必要があるのか
  • どれぐらい治療期間が必要か
  • 料金はどれぐらいかかるのか

 

上記のような心配ごとがあれば、事前に専門家に聞いておくと良いでしょう。

 

mentalfitでは、上記のようなことでお悩みの方の復職支援(リワーク)や再就職支援を実施しております。

 

復職だけでなく、症状などでお困りの方でもご相談できます。

 

 

まとめ

 

環境の変化は、良くも悪くも我々に「ストレス」をもたらします。ストレスが溜まるということは、決して良いことではないです。

 

しかし、下記のような方の方が本当は要注意です。

  • ストレスが溜まっていることに気づかない
  • ストレスへの対処方法がない
  • ストレスがかかる環境にいない

 

環境や周囲の状況は少なからず、変化しているものです。また、環境の変化は、良い変化をもたらすことがあります。

 

花王生活者研究センター(2020年3月)の調査でも、家族とのコミュニケーションが良くなった人は48%と約半数ありました。人生で経験するイベントを集めた検査のライフイベント法とストレス度合(夏目、2003)の中にも、「結婚」「仕事の抜擢」などの良いと感じられるイベントも含まれています。

 

出来事や状況、イベントがストレスを左右するわけではなく、自分で「気づいて」、適切な対処方法をとることが変化を乗り越えるための力となりうるのではないでしょうか?