コラム

休職中に「申し訳ない」と感じてしまう理由と、その気持ちとの付き合い方

休職に入ったものの、どこか心が休まらない。そんな日々を過ごしていませんか?

実は、リワーク施設などで日々多くの方とお話ししていても、

・「会社や同僚に申し訳ない」
・「こんなに休んでいていいのだろうか」

というご相談は本当によく寄せられます。というか、休職されている方のほとんどが一度はぶつかる、共通の壁と言ってもいいかもしれません。

休職中の人が一番考えていること

休職っていうと「ゆっくり休める期間」というイメージがあるかもしれません。でも実際に休んだことのある人に聞くと、意外と共通して出てくるのが「周りへの申し訳なさ」と「この先のキャリア、大丈夫かな…」という不安なんですよね。

実は、有給休暇を取るだけでも罪悪感を覚える人は少なくありません。日本経済新聞社とJob総研が2023年に社会人529人を対象に行った調査でも、休暇取得に罪悪感を感じている人は4割近くにのぼり、「同僚や上司に迷惑をかけてしまう」「周りが働いているのに」といった理由が上位に挙がっていました。

たった数日の休みでもこれだけ気になるのですから、まとまった期間仕事を離れる休職であればなおさらです。「休んでいいよ」と言われても、頭の中はずっと罪悪感でいっぱい。それが休職中のリアルな姿だったりします。

周りから「今は何も考えずにゆっくり休んでね」「気にしなくていいんだよ」と言われても、「そんな簡単に割り切れたら苦労しないよ…」と思ってしまうのは、すごく自然なことです。

かといって「じゃあ今すぐ職場に戻れる?」と聞かれたら、今度は胸がキュッとなって息苦しくなる。休むのも復帰するのもしんどくて、板挟みで苦しくなってしまう。そんな経験、ありませんか?

その「申し訳なさ」の正体とは?

まず知ってほしいのは、「申し訳ない」と感じること自体が、責任感のあらわれということです。

責任感が強くて、今まで周りのことも仕事のことも真剣に考えてきたからこそ、休んでいる自分に罪悪感が湧いてくる。不誠実だからでも、心が弱いからでもなく、それだけ真面目に仕事と向き合ってきた証なんです。

消えない「申し訳なさ」との付き合い方

じゃあ、この気持ちとどう付き合えばいいのか。

正直、この申し訳なさを完全にゼロにするのは難しいですし、無理に消そうとしなくて大丈夫です。

まずは「そりゃ申し訳なく思うよね」「今はまだ働ける気がしなくて当然だよね」と、今の自分をそのまま受け止めてあげることから始めてみてください。

そのうえで、ちょっと気持ちが軽くなる心理学のコツを2つ紹介します。

「感情」と「思考のループ」を切り離す
(認知行動療法)

「申し訳ない」という気持ちが湧くのは、自然な脳の反応です。

大事なのは、そこから「だから自分はダメなんだ」「もっと反省しなきゃ」という思考のループにハマらないこと。

「あ、また申し訳なさが出てきたな」と一歩引いて気づき、そっと脇に置いておく練習をしてみましょう。

自分を大切な友人だと思って声をかける(セルフ・コンパッション)

もし大切な友人が同じように頑張りすぎて休職していたら、あなたはなんて声をかけますか?「申し訳ないと思いなよ」なんて責めずに、「今まで十分頑張ったんだから、今は休んでいいんだよ」って言うはずです。その言葉を、そのまま自分にも向けてあげてください。

申し訳なさや罪悪感は、これまで一生懸命生きてきた証です。

一人だと考えがぐるぐる止まらなくなる時や、そろそろ復職に向けて動きたいなと思った時は、いつでも気軽に相談しに来てくださいね。